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通知表コンテスト 審査総評
審査総評
 さまざまな学校が、多様な通知表を作っています。先生方の勤務先の学校と、先生方のお子さんの学校で通知表の形式は違うでしょう。同じ学校であっても、昨年度と今年度では通知表の形式は改善されるのが一般的です。
 それでは、なぜ、各学校で通知表の形式は違うのでしょうか。それは、通知表の形式には「学校経営のビジョン」が見え隠れしているからです。通知表にどのような情報が載っているのかを見ると、その学校の学校経営の重点や、先生方が重点を置いて評価を行っている点がわかります。通知表は、「学校経営のビジョン」を保護者にアピールしている一番重要な書類なのです。
 その意味では、保護者に伝えたい情報がしっかり伝わっている通知表こそが「良い通知表」ということになります。しかし、多くのデータに裏付けされるべき通知表の記載を、手書きで行うことはとても難しいのが現状です。そのため、より精度の高い評価情報を間違いのない形で提供するために、校務支援システムが活用されるようになっています。
 私たち校務情報化支援検討会は、「校務支援システムによる通知表コンテスト」を実施することにしました。本コンテストの趣旨は、各校の通知表に優劣を付けるということではありません。すばらしい通知表を表彰することによって、他の学校の参考としていただきたいということです。表彰される学校の作成した通知表には、どんな「学校経営のビジョン」が映されているのかを知ってほしいと思っています。
 その結果、我が校の通知表も考え方を変えてみよう、通知表に「学校経営のビジョン」をこういう風に表してみよう、という動きにつなげていただきたいというのが、本コンテストの目標です。


 第1回校務支援システムによる通知表コンテストには、小学校7校、中学校2校の合計9校から応募をいただきました。ご応募くださった皆様に心より御礼申し上げます。

 審査は、通知表と応募用紙の記述をもとに行いました。通知表からは、通知表の形態・ページ構成、記載項目、レイアウトの見栄え、記入例の内容等の評価を行いました。応募用紙の記述からは、通知表の実物からは読み取れない、記載項目やレイアウトの工夫・こだわり、校務支援システムの効果的な運用、通知表配布までの工程・体制等について読み取り、評価を行いました。
 通知表と応募用紙を展示し、審査委員が一校ずつ閲覧・分析をしました。審査委員長および審査委員(校務情報化支援検討会のメンバー)が、通知表と応募用紙の記述に対して評価点を付けました。必要に応じて通知表の見直しや相互比較も行いました。
 応募校の通知表は、それぞれに様々な工夫が凝らされており、審査は大変難航しました。「学校経営のビジョン」が伝わってくるかという視点で、審査委員長と審査委員が受賞候補を選び、校務情報化支援検討会として承認するという形で受賞校を決めていきました。その結果、最優秀賞1校、優秀賞3校を決定しました。

 なお、受賞作品以外にも、優れた工夫が見られる作品が多々ありました。校務情報化支援検討会としては、各校の通知表の更なるレベルアップを期待しております。第2回以降の通知表コンテストにもぜひ多数のご応募をいただけると幸いです。