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通知表コンテスト 審査総評
審査総評
 私たち校務情報化支援検討会が実施する「校務支援システムによる通知表コンテスト」も2回目となりました。第1回の結果をご覧いただいた方から「我が校でも、表紙をカラー印刷して、保護者に明るい雰囲気の伝わる通知表にしました」という声をいただきました。本コンテストから、通知表を変えてみようという動きにつながっていることを嬉しく思います。
 通知表は、文部科学省により「作成、様式、内容等はすべて校長の裁量」と定められている書類です。通知表がどのような様式か、通知表にどのような情報が載っているかを見ると、その学校の経営のビジョンや、先生方がどのようなポイントを評価しているかがわかります。管理職の先生方には、通知表は「学校経営のビジョン」を直接、保護者に伝えることができるツールとして捉えていただきたいと思います。
 そのため、通知表ではより質の高い情報を提供する必要があります。多くの評価データをもとに通知表を記載するためには、手書きの通知表では限界があります。また、ICTの得意な一部の教員が表計算ソフトを用いて作成した通知表を使っているところもありますが、この方法には信頼性と情報漏洩および担当教員の異動による持続可能性の低下という学校経営上の課題があります。より質が高く、的確な情報を提供するために、校務支援システムの活用を進めてほしいと思います。
 本コンテストは、各校の通知表に優劣を付けるということではありません。保護者に伝えたい情報がしっかり伝わっている、すばらしい通知表を表彰することにより、ぜひ他の学校の参考としていただきたいと思います。


 第2回校務支援システムによる通知表コンテストには、小学校5校、中学校5校の合計10校から応募をいただきました。ご応募くださった皆様に心より御礼申し上げます。

 審査は、通知表と応募用紙の記述をもとに行いました。通知表からは、通知表の形態・ページ構成、記載項目、レイアウトの見栄え、記入例の内容等の評価を行いました。応募用紙の記述からは、通知表の実物からは読み取れない、記載項目やレイアウトの工夫・こだわり、校務支援システムの効果的な運用、通知表配布までの工程・体制等について読み取り、評価を行いました。通知表と応募用紙を展示し、審査委員が1校ずつ閲覧・分析をしました。審査委員長および審査委員(校務情報化支援検討会のメンバー)が、通知表と応募用紙の記述に対して評価点を付けました。必要に応じて通知表の見直しや相互比較も行いました。
 応募校の通知表は、それぞれに様々な工夫が凝らされており、審査は大変難航しました。「学校経営のビジョン」が伝わってくるかという視点で、審査委員長と審査委員が受賞候補を選び、校務情報化支援検討会として承認するという形で受賞校を決めていきました。その結果、最優秀賞1校、優秀賞2校を決定しました。

 なお、受賞作品以外にも、優れた工夫が見られる作品が多々ありました。校務情報化支援検討会としては、今後も各校の通知表の更なるレベルアップを期待しております。